栽培植物と農耕のルーツをたどることは人間の文明の起源を探ることにも通じる。追求すると、地球上の人間はどこからきてどう起こったのか、そんなところまで行き着く。
世界の栽培植物の起源を気候や作物の種類から5つのタイプに分けて食べるためにつくる、という人間の生きるための根底にあり、はじめて持ったとも言える文化(カルチャー)を各地を探査した上で著者の確信とも言える考察から紐解きます。
初版1966年とずいぶん以前の本ですが、地球環境や世界を視野に入れた農業の発達や歴史に関する非常にないようの濃い本で、現在でもこの分野の様々な書籍にも引用されているまさしく「お手本」的な本です。世界的な農業の歴史、起源を知る上では最初に読むべき本だと思います。この本の内容を理解することで、野菜の起源や農業のうんちくを語った他の本は大げさでなく、ほぼ理解できます。それほどしっかりとした内容です。ただ、この本を単体で読んだ後の読後感としてはそこまで感じないと思います。この分野の他の本を読んではじめて生きてくるものだといえます。
新書という一般向きの形を取っており、難解な理屈などはないものの、理解する上ではやや読みにくいか箇所も多いかも知れません。内容とは関係ありませんが、表現が現在では変えられてしまうのかなあ、と言う単語もあったりし、その点が少し歴史を感じさせます。
オススメ度
★★★★☆